ゲティ家の身代金 All the money in the world
ラジオDJ、ナレーター、ライターのDJAIKO62です。実話ベースの話という事で楽しみにしていた映画です。試写会で見てきました。若干ネタバレありなので、嫌な人は以下予告編&あらすじだけご覧ください。
まずは予告編をどうぞ。
あらすじ
原題でもある”All the money in the world”とは、「世界中の全ての金を手にしている」というような意味。そんな風に言われる石油王ジャン・ポール・ゲティは誰もが認める世界一の大富豪。1973年のある日、ジャン・ポール・ゲティの孫ジョン・ポール・ゲティ3世が誘拐され、1700万ドル(約50億円)という身代金を要求されます。当時資産50億ドル(約1.4兆円)を有していたゲティにしてみたら孫の命と引き換えに払えない額ではないはずだが、支払いを断固拒否、世界中で大きく報道されました。
誘拐された青年の母は既に離婚してゲティ一族を離れていましたが、何とか息子を生きて取り戻すために奔走、再びゲティ家と関わっていくことになります。
元ネタとなったのは1973年にローマで発生した世界一有名な誘拐事件、原作はジョン・ピアースンが手掛けています。近日公開作品だと「ウィンド・リバー」の原作もそう、87歳の小説家です。有名なところではJames Bondの原作者Ian Flemingの伝記、こちらはベストセラーになりました。
ジャン・ポール・ゲティ役だったケヴィン・スペイシーの降板
もうひとつ、この映画が注目されたのは全米公開まで1か月というタイミングにゲティ役のケヴィン・スペイシーが降板せざるを得なくなったこと。セクハラ疑惑が報じられていました。巨匠リドリー・スコット監督は即座に再撮影を決め、9日間という短期間で再撮影、なんと3週間後には完成、無事に公開にこぎつけました。代役として起用されたのはクリストファー・プラマー、役作りも名優にかかると、そもそもこの人のための役だったんじゃないかと思わせるほどの存在感がありました。
↓そんな裏話も動画にまとめられたいましたのでどうぞ。
↓ここから少し結末やその後、財産の行方について書いていますので、映画をご覧になった後にでもまたご覧ください。
結末
事件を知っている人ならどんな結末を迎えたかはご存知かと思いますが、ジャン・ポール・ゲティ自身としては非常にさみしい最期を迎えているな、と思いました。たくさんあった方が良いだろうなぁと誰もが思うお金、でも持ちすぎるとこんなにも人を信用できなくなるのかと。孫の身代金をかたくなに払わないと言う中で、びっくりするほど高価な美術品をポンポンと購入する様子は理解に苦しむと思います。
命は助かった孫ですが、
↑こちらを読むと、自身もアルコールや薬物依存があったよう。
彼の息子はハリウッド俳優なんですね。
莫大な資産はどうなったかというと、1953年に設立した財団が相続し、ゲティが生前に集めたという世界各国の美術品を展示するJ・ポール・ゲティ美術館を運営しているそう。これはちょっと見に行ってみたいなと思いましたね。
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ゲティ家の身代金は2018年5月25日に全国ロードショーです。
◆お知らせ
☆ミラクル エッシャー展、応援メッセージを書かせてもらいました。
☆Hanako.tokyoでアートコラムを書くことになりました!5/25に第2回がアップになりました。是非見て訪れてほしいです。
☆TVCMの声を担当しました。記事から動画も見られます。
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